こんなの嫌よ。私のことが好きなら、告白ぐらいさせてよ!自分だけ告白しておいて、私に告白させないなんて。

「梢、二つ俺と約束してくれ」

優太が、静かにそう言った。

「嫌!」

私は、きっぱりと言った。

「そんなこと言わないで、俺と約束してくれ」

優太は、静かな声で私に頼んだ。

「優太ばっかり言って、私はなにも言えてないんだよ。約束する前に、私の気持ちを聞いてよ。優太」

「ごめん、梢の気持ちは聞けない。でも、俺の約束は聞いてくれ」

「バカ!」

そう言って私は、優太の胸を軽くポコポコ泣きながら叩いた。

「ごめんな、梢」

優太は、私を抱きしめる力を強めた。

「………」

私は、優太の胸に顔を埋めてしくしく泣いた。