『ふーん。俺、バスケ部だから持ってくよ。』

『えっ!いいよ!頼まれたのはあたしだし!』

『いいから。お前は帰れよ。』

『じゃあ、あたし半分持つ!』

『変な奴……』


その時---

彼はあたしに向かって笑った。

さっきまで笑いもしなかったくせに……


ドキンッと胸が加速するのがわかった


もう1度彼の笑った顔が見たくて笑わせようとしているんだけど、彼は笑ってくれない。


それどころかあたしのことをうざいと思っている。


でも、あたしは引き下がらない。


うざいと思われようが久遠くんが好きだから