わたしがまだ姫と呼ばれていたころ


「リナがそう判断するなら……。さっきの愚者もピュアな心や、常識に囚われない自由さを表していたけど、この太陽のカードは、子どものような無邪気さとか素直さも表しているの。リナが自分らしく自信を持っていられる恋愛、文字通り太陽だから昼間のデートとか、公認とか」

「こうにん、って、公認の仲ってこと?」

「そう」

「実はね、今のカレとのこと、サークルのみんなには内緒なの」

「なんで?」

「カレが、まだ黙っててって言うから」

「それって、どうなの」

「絶対、あやしいよね」

「そのサークルの人間関係がわからないから何とも言えないけど、でも隠れてつきあうのって、ちょっと……」

「わたしはみんなに早く言いたいって言ってたんだけど」