「どうなの?」
五枚のカードを表にしても、しばらく何も言わない姫にしびれを切らせたリナが訊いた。
「まず、現状ね。この最初のカード」
「うん」
姫はVの字の谷の部分のカードを指し示しながら言った。
「これは、『運命の輪』というカードよ」
「いいの? 悪いの?」
「これを見たときの、リナの気持ちは? なんかいいな、とか、逆に、なんかヤだなとか……」
「うん、明るくていい感じがしたわ」
「そうなのね? これは転機が訪れたことを表しているの。今、リナは良い感じがしたって、言ったでしょ。文字通り幸運の訪れね」
「そうなの?」
リナの声が、突然弾む。


