「……ストップ。……ストップ」
左、中央、右と、二十二枚のカードは、数枚ずつ三つの山になった。
「はい。では、これをまた元のようなひとつの山にします。隣同士が重ならないように、順番を変えます。どの順に重ねますか」
リナは一瞬迷ってから、「左の山を、右の山の上に重ねて、その上に、真ん中の山を乗せます」と、答えた。
姫が指示通りにひと山にする。
「では、カードを並べていきます」
姫はカードの山を左手に持つと、一番上のカードを裏向きのまま、アルファベットのVの字の谷の部分に、一枚そっと置いた。
次に、二番目のカードをその斜め左上に、そして三番目のカードを、その右隣に置いた。
四番目のカードは、二番目のカードのさらに左斜め上に、そして最後である五番目のカードを、三番目のカードの右斜め上に置く。
こうして、Vマークのような形に、五枚のカードが並べられた。


