突然のメール、ごめんなさい。
君には、他に謝らないといけないことがたくさんあります。
何も言わずに転校したこと。
ちゃんと言おうと何度も思いながら、どうしても言えなかった。
それは、君と別れの暗い空気で一緒にいたくなかったことと
転校の原因が僕の身体のことなので、君に病気のことを再認識されるのが、つらかったんです。
あの日。最後の日。
クラスのみんなと過ごして、一緒に笑えて楽しかった。
だからよけいにそう思いました。
このまま
楽しい空気のまま、思い出にしたいと。
それは、もちろん、ただの僕のワガママだけど。
「…………冬室、くん………」
思わず出た声が震えている。
うそ。うそ。うそみたい。
本当に冬室くんなの?



