「…いいな」


思わずそんな言葉が口をついた。

ため息も一緒にもれる。

そして、そんな自分に少しだけ驚いた。


……いつも読んでくれている人がいるだけで、すごく嬉しい。

それは嘘じゃない。

嘘じゃ、ないんだけど……。



「……やっぱり、もう少し読まれたいな」


プロになりたいわけじゃないけれど

私だって頑張って書いているんだもの。

もう少しだけでいいから報われてみたい。


これは承認欲求というものだろうか。

だとしても、悪いことだとは思わない。

努力したものが報われる。

当たり前のことじゃないか。



「……うーん。でもどうしたら……」


ランキング作品をいくつも見ながら、共通点を探す。

きっと、人気が出るにはそれなりに理由があるはずだ。


「……ジャンルかな。それともキャラクター……」


恋愛………

ファンタジー……

やっぱり恋愛……


それに、泣けると評判の悲恋もの

病気、いじめ、別れ……


インパクトだって大切だ。


「………うーん……」


いくつもの人気作品を読んでいくうちに、私の中である一つの考えが浮かんでいた。