***

(……あ、またこの人からコメントついている)


いつも通り、夜の更新時間。

ベッドに転がり、小説へのコメントを読んでいると、たくさんのそれの中、印象に残っている名前を見つけた。


『こんにちは。

今回の更新もすごく面白かったです!

翔太がカレンに病気のことを打ち明けるシーンが特に泣けました』


「………」


画面をスクロールして先を読んでいく。


『実は私にも好きな人がいます。翔太みたいに、好きだと告白もしました』


「………え」


手が止まった。

硬直したまま、画面を見つめる。


『病気のことを打ち明けるのはまだ迷っています。

でも今回の更新を読んで、カレンが翔太の病気を受け入れてくれて嬉しかったです。

私もいつか好きな人に打ち明けられたらと思います。

いつも勇気をありがとうございます』


「……ん、ん、ん~~~?」


病気が再発して。

好きな人に告白して。

病気のことはまだ話していない。


「……これって」


冬室くんに少し似ているような、……気がするかも。