「んー わっ!!!!!」


紅音が目を覚ますと
幹部に囲まれていた   


「私の寝顔など、見るな!!
ヨダレとか垂らしてなかったか!?」


慌てて顔に手をあてた後

両頬を包み、にっこり



「ふふふっ ほっぺただ」



それから、髪や着物、布団や床など
目の前の物を手当たり次第あたる



「どうしよう」



「なんだ!?どうした!?」



土方が、声を掛けると
ニコニコした紅音は



「楽しい!夜なのは、わかっているが
もっと色々触ってみたい!
どうしよう!どうしよう!」



「ハッハッハッ 楽しいかい?」


「ああ!近藤!すごく楽しい!」


「にゃあ~」


「蒼!きてきて!うわっ重い!
ふふっ暖かい!ふわふわ!うわ、ザラザラ
あはっ 蒼!楽しい!」



「よかった
楽しそうだな!寝ようぜ!」



幹部らがぞろぞろと帰っていく


「私も部屋に帰る!」

「お前は、ここ!俺の部屋で寝ろ!
具合悪くなったりするかもしれねえだろ!」



土方が、紅音を引き留め、懐に納める



「あったかい… 土方… 想像と違う」


「どんな想像してた?」


「ふわふわ」


「は?」


「猫も人も、ふわふわかと…」


「クククッんなわけ、ねえだろ」


「知らないんだから、仕方ないだろ
なんだか、ゴツゴツだけど
あったかいし、これ落ち着くな」


「俺も、落ち着く」