「どうして私を連れて行く?」

「/////話がしてぇから」


土方が赤くなる理由もわからず


幹部達に声を掛けられても


娘は、無言を貫き
屯所まで歩いた



「今夜は、この部屋で休んでくれ」


土方が自室に戻ろうとすると
猫が足元に擦り寄った


「縄で綱いておかないでいいのか?
それに、話をするんじゃなかったのか?」


「疲れているだろう?」


「私は、寝ない
それに…私も聞きたいことがある」


「寝ないって…
まぁいい、なんだ?聞きたいことって」


「私が何者か、知っているか?」


「知らないが、まさか…どこぞの姫様か?」


「にゃぁーん」


「そうか、姫様っぽいもんな?」

娘の代わりに返事した
猫を抱き上げ、撫でる


「その子… 貴方達には、警戒心がない
私は、こんなに警戒しているのに」


「クククッ 警戒してたんだな?」


「お前だって…私を見張らせてる
見知らぬ男に見張られて寝るほど
私は、図太くない」


「守ってやるって言っただろ
見張りじゃない護衛だ 
気になるなら下がらせる
兎に角、休め な?
明日ゆっくり、話をしよう」



娘の額にそっと口づけをし

/////「おやすみっ!」





「にゃあ」


「なんなんだ…あいつ」












猫を膝に乗せ

朝を待つことにした




(明日になれば…拷問が始まるんだろう)






視線を落とす娘の頬を猫がペロペロと
慰める