道場の中にコソッと入る2人



「次!!!」
「そこまで!!!」

「え!?紅音!!!」

「土方!皆に八つ当たりをするなと
言ったのに!」

「これは、稽古だ」

「いつもの稽古と違う
指南する者は、きちんと導くべきだ
手当たり次第に打ちのめすことは
指南とは言わない!」


「うっ」


「皆も!!!コイツに萎縮するな!
殺す気で、稽古しろ!
何が、鬼だ!
ただの土方だ!!」


「「「「「「「 はい! 」」」」」」」




「すげぇ…あ、紅音
俺、ちゃんとお礼言ってなかった!
治療してくれて、ありがとう!」


「藤堂、やはり傷跡が残ったな…」


「跡くらい平気だよ!」


「そうだ!平助、お前非番だったよな?
紅音をうちに届けてくれるか?」


「え? いいけど…もう、帰るの?」


「顔は、見せた
私は、おまさと茂の世話をする」


「紅音…」



土方が紅音を抱きしめる


隊士らが顔を赤らめる


「土方、離れろ
私は、感覚がなくても知っている
汗臭いんだろう?私につけるな!」


朝から、人目を憚らずイチャイチャするのかと思った隊士らが

笑う





「鬼の副長も、紅音さんには敵わねぇ!」