友達としてでも、三浦くんが自分を気にかけてくれたことが素直にうれしかった。



「ありがと……うん、がんばってみる……」



ようやく笑顔で三浦くんの目をまっすぐ見ることができて、そう自分の決意を伝える。


三浦くんもまたいつものやさしい笑顔で私を見ると、良かった、と一言だけつぶやいた。


アイスティーを飲みながら、さっきのカラオケの店に入っていった愛里を思い出す。


愛里は喜んでくれるだろうか?男の子とこんな風に話せていることを……


私にとっては、大きな進歩だ。


もちろん、三浦くんだから、なんだけれど。



――帰ったら、愛里に電話してみよう



今日のことを報告すれば愛里も少しは私を見直してくれるかもしれない。


そう思うとさっきまでのゆううつな気持ちが少しだけ晴れて元気になれた気がした。