ときどき、実はすごく年上なんじゃないかとさっかくしそうになる。



「男ってバカだからさ。こないだのも、別に本気で言ってたわけじゃないっていうか……丸山のことも気になってるけど、照れかくしにわざとあんな風に言ったんだと思うよ?」



三浦くんの言葉を聞いていると、悩んでた自分がバカみたいな気分になってくるから不思議だ。こんなにも視点がちがうと拍子抜けしてしまう。



「そんなに怖くないと思うよ?同じ年なんだし、丸山と頭ん中、そんな変わんないって」



「……うん」



「ちょっとずつなれていけばいいと思うけど、難しかったら俺をダシにしてもいいからさ」



「ダシ……」



「大丈夫、それでもし、なんか変なこと言うやつがいたら、俺が文句言ってやるよ」



愛里とはちがう言い方だけど、同じように心配してくれてるってことはわかった。


自分を頼っていいよって言ってくれてる。


愛里は突き放すことで、私にもっとしっかりしろって言ってたけど、三浦くんは逆だった。


大丈夫、俺がついてるって言ってくれてるような気がして、私に勇気をくれる。


いままでのひとりぼっちだっていじけてた気持ちが、少しずつほぐれていく気がした。