クスクス笑いながら奥に引っ込んでいったお姉さんを見送って、ようやく私は息を吐いた。



「ちょっと美羽、なによ今の」



「だってぇ……」



「緊張するのはわかるけど、あれじゃなんにも聞けないでしょ?」



「……うん」



「しかも笑われてたし」



愛里に散々ダメ出しされて、私はシュンと小さくなった。


さっき運んできてくれたお水を一口飲んで、気持ちを落ち着かせる。



「次に来たときは、ちゃんと聞いてよ?私は初対面なんだしさ」



「うん……わかってる」



でも、なんて聞こう?


突然、三浦くんの過去を教えてくださいなんて言ったら、変に思われるだろうし……



「何から……聞いたらいいかなぁ?」



「んー、とりあえず三浦くんの歳を確認してみるとか?」



「どうやって?」