もし、受け入れてもらえなくて、友達でさえいられなくなったらと思うと、怖くなる。


せっかく愛里以外で友達になってくれた初めての人なのに……


男子と話せなかった私が、初めて話せた、たった一人の人なのに……


それを失ってもいいの?ともう一人の自分が問いかける。


もしかしたら、やさしい三浦くんのことだから、私の気持ちに応えられなくても、今までどおり接してくれるかもしれない。


だけど、私がダメだ。


フラれて普通に接することなんてできっこない。


だったら、やっぱりこのままでいた方が、三浦くんのそばにいられる。


どう考えてみても、最初に出した答えと変わらなかった。


自分の気持ちを伝えることなく、彼のそばにいることの方が大事に思えたから。



「あ……」



三浦くんの声がして、私は顔を上げた。


すると、大きな音がして、夜空に花火が打ちあがる。



「わ……花火」



毎年、夏祭りの最後には花火があがっていたけれど、そんなことすっかり忘れていた。


いつもは愛里と二人でりんごあめとかをなめながら、見ていた花火。