何よりも少年達が驚愕したのは、自身達の容姿であった。


 荒野と化した村を二人で散策していた処、小柄な銀髪の少年、"ジン"が水溜まりを発見。

 
 すかさず水溜まりを調べたが、彼は水面に写った己の顔を見て眼を疑う。

 
 艶のある白い肌、中性的に感じる細身で容姿端麗なジンの左半身が、まるでミスリル銀にコーティングされたように浸食されていた。


 その容姿の変化に対し、"自分が醜い存在になった"と悲しみに暮れるジンの傍らに、大きな毛玉の様な動物が寄り添う。


 不意に現れた動物にジンは更に驚きを隠せないが、またもや驚く事に、その動物は丸っこくて茶色い小さな小熊にそっくりであった。