よし。この子に会いに行こう。
今日はちょうどOFFの日だし。
そっと手紙をポケットにしまおうとしたとき誰かが声をかけてきた。
「海琉。その手紙見せて見ろ。」
声をかけてきたのは僕の事務所の社長で僕の親代わり。
三島俊之。
すっとしまおうとした手紙を見て名前を確認する。
「別に会いに行こうかと思ってないから」
僕はとっさにウソばればれで言った。
そうすると社長から思わぬ返答が返ってきた。
「この子には会いに行って良いぞ。」
「え?社長の知り合い?」
「まぁ。」
社長には珍しく曖昧な言葉だった。
「この子はいいの?だっていつもうるさくスキャンダルはダメだって言うじゃん」
「この子は大丈夫。」
「はー?」
「行くなら今日行ってこい。俺は忙しいじゃぁな。くれぐれもその子に嫌な思いはさせるなよ。」
そう言って颯爽と去っていく。
色々突っ込みたいところだけどお許しもでたし会いに行こう。
その子の名前は「海ちゃん。」