そして、今日は日向先輩たちの高校野球の最後を決める日がやってきた。

勝ち続ければ甲子園出場の可能性、負ければそこで高校での野球は終わる。

私は、まだ終わりたくはない。

まだ、たくさん教えてもらいたいことやみんなと笑い合いたい。

"みんなと笑い合いたい、まだ終わりたくない"

そう思うのは、そのに居る誰しもが思っていたことだと思う。

そして、いよいよ試合開始の時間。

緊張が高まる中、みんなの緊張を解してくれたのはやっぱり日向先輩と雷先輩、海斗先輩だった。

"俺らは、ここで高校での野球人生を終わりにしたくはない。でも、必ずしも勝とうとは言わない。俺らの出来る限りの精一杯のプレーでこの野球人生を締めたい。だから、最後までこのメンバーで頑張ろうぜ。
泣くのはまだ早いからな!よし、行くぞ!!"

「『おぉー!!!!』」

泣いたと言うより、泣き真似をした海斗先輩。

みんなが団結した所で試合は始まった。

1点、2点と相手に点数が入って今は相手は5点。

私達は0点…。

それでも、みんなは諦めなかった。

そして奇跡は起きた、9回の表Ⅰアウト満塁のとき牽制も沢山ある

そして、バッターは日向先輩、一塁は雷先輩、二塁は海斗先輩、三塁は善先輩。

ピッチャーが投げた球、それを引っ張りライトスタンドへ…見事ホームラン!!

私達の高校は、9回の表で一気に4点入り逆転その後も、1点入り相手と同点だ。

そして、時は流れ9回の裏Ⅱアウトランナー二塁。

ここまで点を入れさせないよう頑張った。

相手の次のバッターは、宮西くん。

5回の裏でセンターフライを打ってアウトに人だ。

そこで私は監督がみんなに掛けた言葉を思い出す。

"大丈夫いつも通り、お前達は今まで頑張って来た。だから、最後まで精一杯出来る所までやるぞ"9回の裏が始まる前監督が、そう声をかけみんなを落ち着かせる。

"頑張れ!"私も、監督のあとに続けて言う。

みんなは笑顔で頷く。

そして、円陣の中キャプテンが言う。

"勝負はあと少しで終わり。
勝っても負けても悔いの残らないよう精一杯やろう。行くぞっ!!"

""おぉーーーーー!!""

そのことを思い出し、今みんなが考えてることはきっと同じ。

悔いの残らないように努力すること!

そして、宮西くんが打った。

センターへのホームランだった。

2点追加され7点、

最後に2点逆転され私達は負けた。