「ねぇ、鈴音ちゃん今、俺にもたれかかってるじゃん」

座って腕をまわされながら、私は翔さんにもたれてる。

「うん、ごめん、重いよね?」
「重くないよ。鈴音ちゃんは重い?俺も鈴音ちゃんに体重預けてるんだけど」
「全然。ちょっと落ち着かないけど」
「そこは慣れて。
いや、今言いたいのはね、こうやって支えあいたいってことなんだ。
お互い寄りかかっても重くないだろ」

重くないし、やわらかい。あたたかいもので満たされる。

「ひとりで抱え込まないでいい」


この人の申し出は魅力的すぎる。

私はもう、この人なしではいられない。