「…い、うい、初!」
「ん…?」
名前を呼ばれてうっすら目を開けると、見慣れない制服を着た幼なじみが、あたしの部屋にいた。
あたしはゆっくり上半身を起こした。
「お前、今日何の日か分かってる?」
るいに言われ、よく考えてみる。
「あああぁぁ!今日入学式じゃん!」
「やっと目覚めたか。俺下降りてるから、早く着替えてこいよ」
「はぁい」
あたし、百瀬初。今日から中学生!
そして、あたしの幼なじみ、山崎瑠衣雅。
家が隣で、同い年。るいには三つ上の姉がいる。