リングわ包まずに
ぁたしの右手薬指に
はめられてる。

タクに乗り込み
ホストわ話はぢめた。

“あ、名前‥
聞いてなぃょね?”


『リサ』


“名前変えよっか?”


『は?
ぁたしもう‥』


“もう‥なに?
あの店の子でしょ?”


『辞めるんです』


“ダイヤってね
傷ついて輝くんだょね
リサわ頑張りもしなぃで
諦めてしまうの?”


『頑張っても
報われないし
向いてなぃんですょ』


“みんな最初わね
最初の壁にぶち当たるんだょ
理想と現状‥
リサもだろ?”


『そうですね‥
楽しいばかりだと
思った。
きれいなドレスが
毎日着たかった
でも無理です。』


“いけるょ(笑)”


『なにがおかしいんですか』


“今からお前わ
ナホな。”


『なんですか
いきなり‥
あの、これ返します』


“まだお前わ
何にも努力してない
もう一度頑張れるように
リングに俺の想いも
込めたから
頑張ってみろ。
それでも無理だと
感じた時わ新宿から
姿を消せばいい”


『‥なんで頑張れと?』


“泣いてたのわ
悲しいからぢゃなく
悔しかったから‥だろ?
さっきもお前わ
楽しいと思った
ドレスが着たい‥とか
言ったけど
金がほしいとわ
言ってなかった。
水商売わ先に金が
ほしくて流れつく奴らが
多いからね。
俺もだし”


『だからホスト?』


“この世界わ
頑張った分が目に見える

おもしろくなるょ”


『自信なぃ‥』


“大丈夫だょ。
いい?店に戻り
とにかくヘルプにつけ
そしてナホと名乗れ。
話すのわ指名された嬢が
するから
テーブルワークを
一生懸命しろ”


『ナホ‥』



そう言ってる矢先
タクが停車した。