「テト、ララ、空を見ててごらん。今日は流れ星が沢山降るんじゃぞ」

チカチカ星が瞬く夜空を前足で指して、じいは私たちを振り返った。

「ん~じぃ……眠いよ…」

ララが顔を擦りながら寝そべっているのを見て、私も大きな欠伸をした。

「ふゎあ…、ララ起きよう。流れ星だって!」


私がララを揺すった瞬間、目の端にシュッと光が走った。

「わあ!!」


真っ黒な空で爪を研いだように数え切れないくらいの眩しい隙間が音もなく消える。

「きれい…」

流れては溶けてしまう星を眺めるじいの服は、それに負けないようにてかてかと光っていた。