「ふふっ」 収まることを知らない顔のニヤつきに手を当てていれば、先輩が思い出したように口を開いた。 「そういえば、さっき言ってたの、誰だったんだ?」 「え?」 「喜んでくれるかな、って言ってただろ。 誰かにプレゼント?友達?」 「あ……」 私の手に持っていたキーホルダーを指して言った先輩に、私は弟のことを思い出して一気に顔を紅潮させる。 「…っ、!」 「え……」