「よく、笑うところを見るようになった気がする……」 「…は?」 不意に零れ出た俺の言葉に、隣を歩いていた悠久が不思議そうな顔を向けてくる。 「あぁ、いや、なんでもない」 「…おかしなやつだな」 呆れた顔でため息をついた悠久に俺は苦笑で返してからさっきのことを思い出す。 食堂でたまたま会った渡良瀬ちゃんと愛生ちゃんと、4人で今度の文化祭について話していた。 そこに現れた、岬本雅美(はなもとみやび)。