「……っ! 別に、何もありませんよ?」 見透かされたような気持ちに駆られながらも、私は平静を装って答える。 思い出したのは、今日の学校での出来事。 あの移動教室の授業に愛生は来なかった。 心配していると、担任の先生から喘息で倒れたことを聞かされた。 慌てて保健室に行けば、大丈夫と言う愛生がいたけど…。