「それにしても、また背が伸びたんじゃない?」 「そうかな?」 「そうよ。前はこんなに小さかったのに」 すっかり姉の身長を越してしまった弟のお腹の辺りに手をかざせば、秋良ばそれはないよ゙と笑った。 「来年は高校生になるから、もっと伸びると思うよ」 「私、姉としての威厳がなくなっちゃうな〜」 「俺にとって、姉さんはいつだって姉さんだよ」 「ふふ、嬉しいこと言ってくれるんだから。 そんな優しい弟には、お姉ちゃんがなんでも好きな物を奢ってあげちゃいましょう!」 「好きな物?」