駆け寄っていくと、笑顔の弟が私を迎えてくれた。 「なんか可愛い格好してるね。似合ってるよ」 「ふふ、ありがと。道に迷わなかった?」 「受験する学校くらい覚えてるよ」 笑顔で言う秋良に、私も゙そうだったね゙と笑顔で返す。 「秋良が来年は私の後輩になるのね〜」 「姉さん、気が早いよ」 「秋良なら大丈夫でしょ?」 「まぁ、誰かさんがくれたお守りを糧に頑張ってるからね」 そう言ってバッグにつけたお守りを指す秋良に、私はまた笑みが零れる。