『……っ…。』



苦しそうな瞳を、ゆっくりと下ろしていく、幸。
その姿に天馬は、何も言えなかった。



「オレは、変わる。ずっとこのままの姿じゃ居られない。」


『…………。』


泣きそうな声で、小さく、呟く。
それを天馬は、まるで丁寧に、傷付けないように拾うかのように、真剣に聞き入っている。


「声変わりだってするし、体だって大きくなる。もう、こんな可愛い服だって似合わなくなるかも知れない。」


それでも_____。