嘘つきなキミ(続編)

ーこあー

お父さんの病室を出た。
本当は気づいていた。
お父さんが嘘をついてる事に...。

でも、今は今だけはそう思いたくなかった。

そして重い足取りでゆうきの部屋へ戻った。


ーガラガラ


ゆうき「ぉお。どうした。そんな顔して。」

「な、なんでもないよ。大丈夫!」

ゆうき「こあ、話してみ?」

「お父さんね、病気かも知れない。本人は何も話してくれなかった。貧血が酷いから暫く入院するって...。寝てれば治るって。」

ゆうき「じゃあ、そおなんじゃねえの?」

「うんう。お父さん、、、嘘ついてた。」

ゆうき「は?」

「お父さんね、嘘つく時手をグーにして親指と人差し指だけ擦り合わせるんだよね...。本人はは気づいてないけど...」

ゆうき「...そっか。」

「はあ...なんでなんだろう。なんで、話してくれないんだろう...。」

ゆうき「話せねえだろ。俺だってそうだった。お前の笑顔奪いたくねえとか、色々考えちまうんだよ。」

「それでも、こあのこと思うなら本当の事話して欲しかった。」

ゆうき「まあ、その内話してくれんだろ。それまで待ってやれ!!」

「うん...。」


本当は、怖かった。
もし、重い病気だったらって
もし、治らない病気だったらって...
考えたくもないけど、死んじゃったらって...


はやと「こあ...」

「ごめん。今日は帰るね。また明日くる」


そう言ってゆうきの部屋を出て、家に帰った。