ーあいー
私は急いでゆうきくんの病室へ向かった。
ーコンコン
「こあー?」
こあ「あいちゃん!どうしたの?」
「はやとが呼んでるよー」
私はそれ以上何も言わず、ゆうきくんの病室を出た。
そして、こあが病室を出るのを待ってはやとの病室へ向かった。
はやと「こあ、ゆうきと話してるとこわりーな。ちょっと座ってくれ。大事な話がある。」
はやとは、そう言うと一息ついて話し始めた。
はやと「こあ、よく聞け。父さんは暫く入院しないといけない。」
こあ「な、なんで...?」
明らかにこあの顔色が変わった。
はやと「ちょっと貧血が酷くてな。」
こあ「だ、大丈夫なんだよね...?」
はやと「なーに言ってんだ。大丈夫に決まってんだろ。」
それでも、こあは不安な顔をしていた。
はやと「なんて顔してんだ。父さんは、何があっても絶対居なくならない。心配すんな。ちょっと休めば直ぐ治る。」
こあ「本当に?」
はやと「ぁあ。だから、心配すんな。話はそれだけだから、ゆうきの所戻っていいぞ。」
こあは、笑顔でまた来ると言って病室を出て行った。
はやと「はあ...」
はやとは、倒れるようにベットへ横になった。
はやと「こあに...嘘ついちまった。」
はやとは起き上がって、抱きついて来た。
まるで小さな子供のように...
「はやと...」
はやと「わりぃ、ちょっとだけ」
そう言って、鼻をすすっていた。
私は、はやとを抱きしめ背中をさすった。
はやと「なあ、これでよかったんかな...?」
「え?」
はやと「こあに、嘘ついて」
「なんでそう思うの?」
はやと「こうへいの時みたいになったら...。」
「はやと...」
はやと「わりぃ...。でも、今は...今だけは...。」
「大丈夫。こあは、みゆきの子供だよ!もう、横になりな。あんまり起きてると身体に良くないよ。」
はやとは私から離れ、私に背を向けて横になった。
そして、私はなし始めた。
「ねえ、はやと。そのままでいいから聞いて。私ねこうへいから病気の事聞いた時、本当に絶望だった。うんう、絶望って言葉じゃ表せられないくらい深くて真っ暗で、一筋の光も見えないくらい大きな穴に落ちた気分だった。でもね、、、今思えばちゃんとこうへいと面と向かって、こうへいの顔を見てこうへいの口から聞けて、本当に良かったと思ってる。だって、そうでしょ?何も知らされないまま、別れの言葉も言えないまま会えなくなっちゃう人だって居るんだから。」
はやとは、背を向けたまま黙っていた。
「確かに、病気のことを知ってすぐこうへいは死んじゃったし、心の準備も出来ないままだった。しかも、ちゃんと病気の事受け入れられない内にこうへい死んじゃうんだもん。でもね、もし病気の事を知らないままこうへいが死んじゃってたらなんで?なんで?ってなってちゃんとお別れ出来なかったと思うんだ。はやとが死んじゃうって訳じゃないよ?でもね、勘付く時が来るんだよ。こうへいの時もそうだったでしょ?そうなった時、あの頃より今はネットだってなんだって調べる事が出来るんだよ?しかもこあは毎日病院に来てる。看護婦さんが話してる会話を聞いちゃうかもしれない。そうなった時、こあはどう思うかな?他人に聞くよりやっぱり、本人に聞いた方がいいんじゃないかなって私は思うよ。」
はやとは泣いていた。
私はそっと背中をさすり、
「はやとなら大丈夫。1人じゃないよ。」
と言った。
はやとは何も言わずただ頷いた。
私は急いでゆうきくんの病室へ向かった。
ーコンコン
「こあー?」
こあ「あいちゃん!どうしたの?」
「はやとが呼んでるよー」
私はそれ以上何も言わず、ゆうきくんの病室を出た。
そして、こあが病室を出るのを待ってはやとの病室へ向かった。
はやと「こあ、ゆうきと話してるとこわりーな。ちょっと座ってくれ。大事な話がある。」
はやとは、そう言うと一息ついて話し始めた。
はやと「こあ、よく聞け。父さんは暫く入院しないといけない。」
こあ「な、なんで...?」
明らかにこあの顔色が変わった。
はやと「ちょっと貧血が酷くてな。」
こあ「だ、大丈夫なんだよね...?」
はやと「なーに言ってんだ。大丈夫に決まってんだろ。」
それでも、こあは不安な顔をしていた。
はやと「なんて顔してんだ。父さんは、何があっても絶対居なくならない。心配すんな。ちょっと休めば直ぐ治る。」
こあ「本当に?」
はやと「ぁあ。だから、心配すんな。話はそれだけだから、ゆうきの所戻っていいぞ。」
こあは、笑顔でまた来ると言って病室を出て行った。
はやと「はあ...」
はやとは、倒れるようにベットへ横になった。
はやと「こあに...嘘ついちまった。」
はやとは起き上がって、抱きついて来た。
まるで小さな子供のように...
「はやと...」
はやと「わりぃ、ちょっとだけ」
そう言って、鼻をすすっていた。
私は、はやとを抱きしめ背中をさすった。
はやと「なあ、これでよかったんかな...?」
「え?」
はやと「こあに、嘘ついて」
「なんでそう思うの?」
はやと「こうへいの時みたいになったら...。」
「はやと...」
はやと「わりぃ...。でも、今は...今だけは...。」
「大丈夫。こあは、みゆきの子供だよ!もう、横になりな。あんまり起きてると身体に良くないよ。」
はやとは私から離れ、私に背を向けて横になった。
そして、私はなし始めた。
「ねえ、はやと。そのままでいいから聞いて。私ねこうへいから病気の事聞いた時、本当に絶望だった。うんう、絶望って言葉じゃ表せられないくらい深くて真っ暗で、一筋の光も見えないくらい大きな穴に落ちた気分だった。でもね、、、今思えばちゃんとこうへいと面と向かって、こうへいの顔を見てこうへいの口から聞けて、本当に良かったと思ってる。だって、そうでしょ?何も知らされないまま、別れの言葉も言えないまま会えなくなっちゃう人だって居るんだから。」
はやとは、背を向けたまま黙っていた。
「確かに、病気のことを知ってすぐこうへいは死んじゃったし、心の準備も出来ないままだった。しかも、ちゃんと病気の事受け入れられない内にこうへい死んじゃうんだもん。でもね、もし病気の事を知らないままこうへいが死んじゃってたらなんで?なんで?ってなってちゃんとお別れ出来なかったと思うんだ。はやとが死んじゃうって訳じゃないよ?でもね、勘付く時が来るんだよ。こうへいの時もそうだったでしょ?そうなった時、あの頃より今はネットだってなんだって調べる事が出来るんだよ?しかもこあは毎日病院に来てる。看護婦さんが話してる会話を聞いちゃうかもしれない。そうなった時、こあはどう思うかな?他人に聞くよりやっぱり、本人に聞いた方がいいんじゃないかなって私は思うよ。」
はやとは泣いていた。
私はそっと背中をさすり、
「はやとなら大丈夫。1人じゃないよ。」
と言った。
はやとは何も言わずただ頷いた。


