嘘つきなキミ(続編)

ーはやとー

ーコンコン

赤羽先生は一枚の紙をもち部屋に入って来た。

あいは急いで涙を拭って部屋から出て行こうとした。


「あいも一緒に聞いてくれ。」

あい「え?」


俺は赤羽先生に向き直り頷いた。

赤羽先生は、俺に検査結果の紙を渡した。
そして...


赤羽「見ての通りだ。はやと先生は...再生不良性貧血、ステージ3。直ぐにでも治療を開始したいと思ってる。」


あいの頬に一筋の涙が流れた。


「わかりました。お願いします。」

赤羽「はやと先生なら、大丈夫だ。一緒に頑張ろう。」

「はい。」

赤羽「まあわかっては居ると思うけど、後で書類を持って改めて説明しに来るからそれまでゆっくりしてて。」


そう言って赤羽先生は病室を出て行った。


「あい。大丈夫だ。泣いてる暇なんて無いくらいたいへんだぞ!」


俺は笑ってみせた。


あい「分かってる。でも...」

「それ以上言うな。こあにも話さないといけないしな。こあの面倒、もう暫く頼んでいいか?」

あい「そんな事は全然いいけど...」

「わりぃな。あい、こあに話すから多分今ゆうきの所に居ると思うから呼んできてくんねえか?」


あいは頷いて、病室を出て行った。

ドアが閉まるのを確認し俺はため息をついた。
そして、検査結果の紙をもう一度見た。


まぢかよ。
俺、これからどうすんだ。
こあになんて話せばいいんだよ。