嘘つきなキミ（続編）

ーはやとー

廊下にでて直ぐに俺は1人で立って居られなくなった。

あい「はやとっ？！」


あいの驚いた声が聞こえた。


「わりぃ、ちょっとだけ...。」


あいは、小さな体で俺を支えながら近くにある椅子へ座った。

俺は目をつむりあいに身を任せた。
そしてすぐにあいの小さい声が聞こえた。


「はやと...。無理しないでよ...」


でも、俺は限界だった。
あいを気遣ってやる余裕すらないくらいの目眩に襲われていた。


はやと「わりぃ誰か先生よんでくんねえ？」


その一言を伝えるのが精一杯だった。

そして、そのまま俺は意識を失った。




ーピッピッピッ


規則正しい音で目が覚めた。
まだ、目を開けると目眩がする。
俺は思わず顔を歪めた。


ーガラガラ


赤羽「日向先生どうかね。」


俺は急いで起き上がろうとした。
でも、赤羽先生がそれを阻止した。


赤羽「まだ、寝てなさい。」


俺は横になり赤羽先生に謝った。


赤羽「日向先生、ちょっとばかり無理しすぎだよ。」

「ご迷惑をかけて、すみませんでした。」

赤羽「そんな事はいいんだ。でも、日向先生が意識失った後たいへんだったんだぞ？」


そう言って赤羽先生は、いたずらっ子みたいな笑顔で笑った。


「本当にすみませんでした。」


赤羽先生は急に真面目な顔になった。


赤羽「日向先生、ちょっと入院して検査しないか？」

「...え？」

赤羽「ちょっと気になることがあってな。」

「なんですか？」

赤羽「ちょっと貧血がひどくてな。」

「もしかして...再生不良性貧血ですか...？」

赤羽「100%違うとは言い切れない。だから、念の為に調べてみようと思ってる。」

「分かりました。でも、こあとあいにはその事言わないで下さい。過労とただの貧血が少し酷いから入院すると伝えて下さい。お願いします...」


俺は頭を下げた。


赤羽「わかった。そう伝えておくよ。」


そう言って 赤羽先生は病室を出て行った。


まぢかよ...
そんな事ってありかよ。

俺はその日寝れずに朝を迎えた。