嘘つきなキミ(続編)

ーはやとー

俺、倒れたんだ...。

確かに夜から体調が悪かった。
でも、こんな位でって思っていた。
騙し騙しやってたけど、体は正直だ。

もう、あの頃みたいに若くないんだなっと身をもって痛感していた。


俺は時計を見た。
ここに来たのは確か16時30分だったな。
って事は、俺4時間も寝ていたのか...。

はあ...。
俺は、もう一度立ち上がった。

やっぱり目が回り立っているのが辛かった。
それでも、俺はゆっくり歩きカウンセリング室を出て、ゆうきの病室へ向かった。


ーガラガラ

「はやとっ?!」


あいが慌てて駆け寄って来た。

俺は、あいの頭に一度ポンっと手を乗せ、あいにしか聞こえない声で
「大丈夫」っと一言いった。

あいは何も言わず、心配そうな顔で俺を見ていた。


「ゆうき、悪かったな。」

ゆうき「はやと先生大丈夫?俺のせいで...」

「大丈夫だ。ゆうきのせいなんかじゃない。俺がしたくてしてた事だから。お前は何も気にするな。」

ゆうき「ごめん。ありがとう。」

「こあも、悪かったな。もう、大丈夫だから心配するな。俺は居なくなったりしないから。」


こあの目には、涙が溜まっていた。
俺はこあの側まで行き、優しく抱きしめた。

「怖かったよな。どうせ、お前の事だからお母さんの事でも思い出したんだろ?」

こあ「な、なんで...?」

「俺を誰だと思ってる。お前の父親だぞ。」

こあ「お父さん...」


こあは、俺に抱きつき声を上げて泣いた。
その間俺は、こあの頭を撫で続けた。


しばらくしてこあは落ち着いた。

でも、俺はさっきよりも症状が悪化していた。たっているのがやっとの状態だった。

それでもこあとゆうきの前で倒れるわけにはいかない。
俺はこあから離れ、あいの方へ歩き始めた。


「あい、わりぃ。ちょっといいか?」


俺はあいを病室の外へ連れ出した。