嘘つきなキミ(続編)

ーあいー

点滴も終わり、針を抜いた。
それでもはやとは眠り続けてる。

この2週間はやとにとってものすごく心労だったのかもしれない。
どうして、はやとはこんなにも人のために自分を犠牲に出来るんだろう...
私はそんな事を考えていた。


はやと「ん...」

「はやと?」

はやと「ぁあ。あいか...」

「大丈夫?」

はやと「これくらい何ともない。」

「何ともない事ないよ。倒れたんだよ?山下先生に診てもらった。過労と睡眠不足だって言ってた」


私は俯いた。


はやと「あい。大丈夫だよ。心配かけたな。」

「これ以上...無理しないでよ...」

はやと「ぁあ。悪かったな。」


はやとは私の頭にポンっと手を置いた。


はやと「そおいやあ、こあは?」

「こあは、ゆうきくんの部屋だよ。こあ、はやとの倒れた所みて、過換気になっちゃって...。でもゆうきくんが、こあが忘れたケータイここまで届けてくれたんだけど、ゆうきくんが来たことに安心したみたいで、良くなったんだけど...最近色んなことがあったからこあ、精神的に疲れてるのかもしれない。」

はやと「そうか...。わかった。こあとゆっくり話す時間が必要かもな。あと、ゆうきにも悪い事したな。」

「これから、こあ迎えに行くけどはやとまだここにいて?」

はやと「俺もいくよ。」

「でもっ!!」

はやと「もう、大丈夫だ。ありがとな。」


私は頷いた。

はやとは立ち上がろうとした。
でも、すぐにイスに引き戻された。

「はやとっ!!」

はやと「わりぃ、大丈夫だから。」

「こあは、私が連れてくるから待ってて?」

はやと「あいだけが行ったらあいつ心配するだろ?」

「大丈夫だよ!まだ起きたばっかりだから、待っててもらってるとでも言っとけば!!」

はやと「そうか。じゃあ、こあよろしくな。」


私は、笑顔でうなずいた。