嘘つきなキミ(続編)

ーゆうきー


俺は、部屋から出て行こうとするはやと先生を呼び止めた。


はやと先生は身体が辛いのか、いつもだったら椅子が出ていても座らないのに、わざわざイスを出してきて座った。


はやと「どうした?」

こあ「外に出てるね?話し終わるまで待ってるから終わったら呼んで?」


俺は首を振った。

「こあにも、聞いて欲しいんだ。」

こあは黙って椅子に座りなおした。


「はやと先生?俺、こあの事好きなんだ。」

こあ「っっ////?!」

はやと「うん。」

「え?驚かないの?!」

はやと「そんなの、見てれば分かるっての。俺を誰だと思ってんだよ。」

「やっぱ、すげーなー。はやと先生は。」

はやと「だろ?w」


はやと先生は、笑ってみせた。


「こあが、俺の事好きなのも知ってる。」

はやと「俺もだ。」

こあ「ぇ?え?なんで...?」


俺らは、こあを見て笑った。


はやと「ゆうきの話しってのはノロケ話か?w」

「ちげーよ!ここからが本題。」


俺は、深呼吸をし話し始めた。


「俺、こあの事すんげえ好きだけど、、、こあとは付き合えない。俺の身体もう、限界なんだ。はやと先生は、まだ早いってゆーけど、俺の身体だよ?やっぱ嫌でも分かっちゃうんだよ。だから、もし治療法が見つかったとしても、その治療に俺の身体は耐えられないと思う。だからね、もう無理しないで?先生ちゃんと家に帰って休んで?」

はやと「ゆうき...」


こあは、泣いていた...。


「はやと先生?俺、あとどのくらい生きられる...?」


俺は、あの時と同じ質問をした...。
でも、はやと先生は何も答えなかった。


「俺、後悔したくねえんだ。こあともまだまだ想い出作りてーんだよ。今なら兄貴の気持ちすげー分かる。」

はやと「ゆうき...」

「生まれてきて、今まで生きてて良かったって思いたい。だから...」

はやと「わかった。ゆうき、これだけは覚えていろ。余命は推定でしかない。余命半年と言われても、それ以上に生きている人もたくさんいる。だから...」

俺ははやと先生の言葉を遮るように話した。


「はやと先生、大丈夫だよ。」


先生は頷いた。
そして、大きく息を吐いた。


はやと「ゆうきの余命はあと、1ヶ月だ。」

「そっか...。」


俺が思っていた以上に余命は短かった。

まぢか...
1ヶ月って...
俺は覚悟してたつもりだったのに
結構ショックを受けた。

「はやと先生、ありがとう。」

はやと「おう。」


そしてはやと先生は、俯いて、
「ごめん。」
と一言いい、椅子から立ち上がった。


ーフラ


はやと先生は、ベットに手をついた。


こあ「っつ!?お父さん?!」

はやと「わりぃ。大丈夫だ。」

「でもっ!!!」

はやと「急に立ち上がったから、立ちくらみしただけだ。そんなことで心配すんな。」


そう言って、病室を出て行った。