はあ...
そう言えば、身体がダルい。
でも、少しだけあいつの所にいくか。
重い腰を上げ、ゆうきの病室へむかった。
ーコンコン
ドアを開けるとゆうきが苦しそうに顔を歪め胸を押さえていた。
「ゆうきっ!!!」
ゆうきは何も答えず、俯いたままだった。
俺はすぐにナースコールを押し、薬を持って来るように頼んだ。
そして、タイミング悪くこあがお見舞いにきた。
こあは、ドアの前で涙を溜め立ちすくんでいた。
「大丈夫だから、外で待ってなさい。」
こあは頷いて、外に出て行った。
少しして、発作は落ち着いた。
ゆうき「はやと先生?そんなに毎日来なくて大丈夫だよ?」
ゆうきは、はにかんでそんな事をいった。
「俺は主治医だ。毎日くるもんだ。」
ゆうき「前は毎日来なかったくせにーw」
「そうだったか?そんな事ないと思うけどなー」
俺は誤魔化すように笑った。
ゆうき「先生?痩せた?それに、顔色悪いよ?」
「そんな事ないぞ?」
ゆうき「俺知ってんだ。俺の為にずっとここ何週間も病院に泊まってるって...。」
「こあのやつ...」
ゆうき「こあじゃないよ。他の先生たちが話してるのたまたま聞いちゃったんだ。はやと先生、なにかに取り憑かれたようにずっと海外のレポート読んでて家にも帰らないって...。そしたら、もう1人の先生がゆうきくんの病気治すんだって言って方法を探してるみたいだって...」
俺はため息をついた。
ゆうき「もう、そんな事しないで...。はやと先生の身体おかしくなっちゃうよ。」
「何言ってんだ。俺は医者だ。自分の身体の事位よく分かってんだよ。生意気言ってんな。」
俺はそう言って、病室の外にいるこあを呼びに行った。
「こあ。もう大丈夫だから、おいで。」
こあは頷いて不安そうな顔で病室に入ってきた。
こあ「ゆうき...大丈夫?」
ゆうき「大丈夫だ!」
ゆうきは、笑って答えた。
こあは、安心した顔をしてゆうきを見ていた。
「ゆうき、なんかあったら呼べよー」
そう言って、部屋から出ようとした。
そしたらゆうきに呼び止められた。
ゆうき「はやと先生、今時間ある?」
「ぁあ。あるけど、どうした?」
ゆうき「ちょっと聞きたい事あって!」
俺は、もう一つ来客用の椅子を出しこあの隣に座った。


