次の日俺はあい先生の元を訪ねた。
ーコンコン
はーいと中から声が聞こえた。
俺は、扉をあけて中に入った。
あい「ゆうきくん!どうしたの?」
「聞きたい事あって...。」
あい「なあに?」
「兄貴の事なんだけど、、、」
あい先生は何も言わずにこちらを見ていた。
「昨日はやと先生にも聞いた。あい先生と兄貴の事。」
あい「うん。」
「あい先生は、兄貴といて幸せだった?」
あい「うん。すごく幸せだったよ。」
「本当に?病気の事聞いた時、辛かったでしょ?もう、会えないって言われたんでしょ?」
あい「そうだよ。面会謝絶だからって言われた。話すと長くなっちゃうけどいいかな?」
「大丈夫。」
あい「じゃあ、話すね。」
あい先生は一息ついてから話し始めた。
あい「こうへいはね、私に本当の事話すって言ったの。でね、私はちゃんと受け入れるからって言ったの。でもね、実際にもう会えないっていわれた時は受け入れられなかったの。こうへいは、ごめんって謝ったんだ。こうへいが悪いわけじゃないのにね...。」
「先生は受け入れられるまでどの位かかった?」
あい「10年くらいかな...?」
「え?そんなに?」
あい「うん。そのくらいはかかった。今だから言えるけど、本当に辛かった。こうへいと出会わなきゃよかったって思った時期もあった。でも、やっぱりこうへいの事大好きだから、こうへいに会いたくて、会いたくて...自殺未遂もした。死ねばこうへいに会えるって思ってた。」
俺は何も言えずにいた。
あい「こうへいがいない世界は、こんなに辛いものだとはと思わなかった。初めて4人で遊んだ事も、旅行に行った事も全て嘘だったんじゃないかって思っちゃう程何もかもが変わっちゃった。それでも、私達はこの世界で生きていかないといけなかった。辛くて、苦しくて、生きていたくなかった。こうへいとの想い出を全てしまい込んで、心にできたぽっかり空いた大きな穴も、大きな傷跡も全てに蓋をして生活して来た。でもね、それじゃ前になんて進めないんだよ。いつかは、限界が来て本当に心が壊れちゃう時が来るから。。。そうすると、私みたいに自殺したりしちゃうんだと思うんだ。だから、そうならない為にも友達や大切な人には、なるべく早く本当の事を伝えて相手にも心の準備をさせてあげられたらいいんじゃないかなってって思うよ。」
「そっか...。先生...?俺、こあの事好きなんだよ。昨日気付いたんだ。あいつの泣いた顔みたら、胸が苦しくなって...うまく言えねーけど、あいつにだけは、何があっても笑っていて欲しいって思った。」
あい「そうなんだね。こあも、ゆうきみたいな人に好意を持たれて、幸せだね。」
「なんで?幸せじゃねーだろ。俺は病気なんだ。こあの事守ってやることなんてできないんだよ。。。」
あい「ゆうきくん。幸せはね、その人が決める事なの。だから、相手が幸せだって思ったんなら、その人は幸せなんだよ。すくなからず、私は幸せだったよ。確かに辛い事も、苦しい事も沢山あった。でもね、いくら短い時間だったとしても、大切な人と過ごした時間には変わりないんだよ。」
俺は、それ以上何も言えなかった。
あい先生は、兄貴との事を思い出しているのか、遠くを見て幸せそうな顔をしていた。
ーコンコン
はーいと中から声が聞こえた。
俺は、扉をあけて中に入った。
あい「ゆうきくん!どうしたの?」
「聞きたい事あって...。」
あい「なあに?」
「兄貴の事なんだけど、、、」
あい先生は何も言わずにこちらを見ていた。
「昨日はやと先生にも聞いた。あい先生と兄貴の事。」
あい「うん。」
「あい先生は、兄貴といて幸せだった?」
あい「うん。すごく幸せだったよ。」
「本当に?病気の事聞いた時、辛かったでしょ?もう、会えないって言われたんでしょ?」
あい「そうだよ。面会謝絶だからって言われた。話すと長くなっちゃうけどいいかな?」
「大丈夫。」
あい「じゃあ、話すね。」
あい先生は一息ついてから話し始めた。
あい「こうへいはね、私に本当の事話すって言ったの。でね、私はちゃんと受け入れるからって言ったの。でもね、実際にもう会えないっていわれた時は受け入れられなかったの。こうへいは、ごめんって謝ったんだ。こうへいが悪いわけじゃないのにね...。」
「先生は受け入れられるまでどの位かかった?」
あい「10年くらいかな...?」
「え?そんなに?」
あい「うん。そのくらいはかかった。今だから言えるけど、本当に辛かった。こうへいと出会わなきゃよかったって思った時期もあった。でも、やっぱりこうへいの事大好きだから、こうへいに会いたくて、会いたくて...自殺未遂もした。死ねばこうへいに会えるって思ってた。」
俺は何も言えずにいた。
あい「こうへいがいない世界は、こんなに辛いものだとはと思わなかった。初めて4人で遊んだ事も、旅行に行った事も全て嘘だったんじゃないかって思っちゃう程何もかもが変わっちゃった。それでも、私達はこの世界で生きていかないといけなかった。辛くて、苦しくて、生きていたくなかった。こうへいとの想い出を全てしまい込んで、心にできたぽっかり空いた大きな穴も、大きな傷跡も全てに蓋をして生活して来た。でもね、それじゃ前になんて進めないんだよ。いつかは、限界が来て本当に心が壊れちゃう時が来るから。。。そうすると、私みたいに自殺したりしちゃうんだと思うんだ。だから、そうならない為にも友達や大切な人には、なるべく早く本当の事を伝えて相手にも心の準備をさせてあげられたらいいんじゃないかなってって思うよ。」
「そっか...。先生...?俺、こあの事好きなんだよ。昨日気付いたんだ。あいつの泣いた顔みたら、胸が苦しくなって...うまく言えねーけど、あいつにだけは、何があっても笑っていて欲しいって思った。」
あい「そうなんだね。こあも、ゆうきみたいな人に好意を持たれて、幸せだね。」
「なんで?幸せじゃねーだろ。俺は病気なんだ。こあの事守ってやることなんてできないんだよ。。。」
あい「ゆうきくん。幸せはね、その人が決める事なの。だから、相手が幸せだって思ったんなら、その人は幸せなんだよ。すくなからず、私は幸せだったよ。確かに辛い事も、苦しい事も沢山あった。でもね、いくら短い時間だったとしても、大切な人と過ごした時間には変わりないんだよ。」
俺は、それ以上何も言えなかった。
あい先生は、兄貴との事を思い出しているのか、遠くを見て幸せそうな顔をしていた。


