嘘つきなキミ(続編)

ーガラガラ

こあが入ってきた。
でも、そこにはあいの姿は無かった。


「こあ、こっちへおいで」


こあは、トコトコ歩いて来た


こあ「あいちゃん、泣いてた…」

「ぁあ。知ってる」

こあ「泣き崩れてた」

「…」

こあ「お父さん…、あいちゃんいいの…?」

「ぁあ。これでいいんだ。」

こあ「なんで…?」

「これからは、あいが辛くても、泣き崩れても、お父さんは何もしてやれないから…。」

こあ「だから…?」

「え?」

こあ「だったら、今ちゃんと抱きしめてあげなよ。今しか出来ないんでしょ?なんでお父さんはいつもいつも中途半端に突き放すの…?」


俺は何も言えなかった。


こあ「お父さん…最期くらい、あいちゃんの事甘えさせてあげなよ」

「え?」

こあ「あいちゃん、毎日毎日声押し殺して一人で泣いてるんだよ?一回こあ声かけたんだけどね、あいちゃん、無理して笑ってもう大丈夫だよ。ありがとねってゆうんだよ?ずっとずっと、1人で我慢して、感情を押し殺してきたんだよ?お父さんが1番あいちゃんの事分かってるんじゃないの?」


俺は何も言えずにいた


こあ「お父さん。遺された人の気持ち1番分かってるでしょ?お父さんは、いいかもしれない。でも、、、遺された人は…」


こあが俯いた


「こあ…悪かった。」


俺は、ゆっくりこあを抱きしめた。


こあ「おとうさーん」


こあは、大きな声を出して泣き始めた。