ーはやとー


こあ「お父さん、幸せになってよ…」


俺はこあの頭に手を置いた。


「そうだな。。。こあ?お父さん、幸せだよ?お父さんの側にはいつもこあがいてくれて、あいだっていてくれる。こんな幸せなことないんじゃないかな?」

こあ「…それは、違うよ」

「え?」

こあ「だって…お父さん、お母さんが居なくなっちゃってから、いつも寂しそうな顔してる。昔みたいに笑わなくなった。」

「…」


俺は俯いてしまった。


こあ「お父さん。もう、自分の事責めなくていいんじゃない?」


俺は思わず顔を上げた。


こあ「お父さん…」


「そうだな。。。こあ、ありがとな。お父さんただ現実から逃げてたのかもしれない。」

こあ「え?」


俺は、海に向かって話しかけた。


「みゆき?こあの言う通り自分に正直になってもいいのかな?」

俺は涙を流した。

こあ「手紙…読んでもいい?」

「え?手紙?」

こあ「うん。お母さんが生きてた頃預かったの。もし、お母さんが居なくなって、お父さんに好きな人が出来たら渡してって言われた。」

「なんだよ、それ…」

こあ「こあは、渡す事ないって思ってた。だからいつもお守りがわりに持ってたの。でも、読むなら今だよね?」


そう言ってこあは、手紙を読み始めた。。。