嘘つきなキミ(続編)

ーあいー

はやとは、優しくでも、はっきりと全てを告げた。

車の中ではやとが言ってた言葉。

『こあは、もう十分大人だ。』


はやとは、自分の感情をなるべく顔に出さないようにしていた。

でも、最後のこあの一言で
はやとの表情が一瞬で苦痛の表情に変わった。



『こあのこと、置いてかないで…』



はやとは俯き、涙を必死に堪えていた。



こあ「お父さん…」


はやとは涙を拭い、こあの顔をしっかり見ていった。


はやと「お父さんが死んだら、この家であいと一緒に暮らしてくれ。」

こあ「え…?」

はやと「嫌か…?」

こあ「嫌じゃない。でも…」

はやと「あいには、話してある。」

こあ「そうじゃない。あいちゃんは、それでいいの…?」

はやと「ん?」

こあ「あいちゃんには、あいちゃんの人生があるでしょ?もし、お父さんに頼まれたらあいちゃんはダメとは言わない。」

はやと「…」

「こあ、そんな事ないよ!」

はやと「ごめんな。いつも、無理させてたな。」


はやとは、俯いた。


「はやと?そんな事ないんだよ?私がしたくてやってるの。だから、はやともこあもそんな事考える必要ないんだよ!どうせ私は生涯独り身だから!!」


そう言って笑ってみせた。


こあ「でも…」

「こあ?私と住むのいや?」

こあ「そんな事ない!!!」

「じゃあ、決まりね!!」

こあ「あいちゃん…」

「この話は終わりっ!!」


そう言って私は微笑んだ。