「おはよー。」
「今日宿題やってきた?」
「いやー、全然分かんなかった。」
学校の朝はいつも騒がしい。
クラスの皆の楽しそうな会話に笑い声。
私はそれを隅っこで聞いているだけだけど、それが楽しい。
少なからず、輪に入りたい気持ちはあるけど、高望みはしない。
それに、たま~に話しかけてくれる子もいる。
「高城さん、宿題やってる?」
「え…は、はい。」
大体が宿題を見せてほしいというお願いだけど。
それでも、話しかけてくれていることにはかわりがない。
「で、でも間違ってたら…ご、ごめん…」
「良いよ良いよ!
てゆーかむしろ、間違えてた方が高城さんも同じ人間だーって思えるし?
じゃあ借りるね!」
そう言って、宿題のプリントを4、5人の輪の中へ持っていくクラスメート。
どうやら喜んで貰えたみたいで、嬉しい。


