「何。」


「べーつにー。」


私と違い、平凡より少し整った顔をしている弟、智也。


少女漫画で言えば、主人公の友人って感じ。


主人公の素質はあるけど、私と同じでぱっとしない。


そういう私は明らかなる脇役だけど。


「有紀ー、ちょっと手伝ってくれなーい?」


「はーい。」


お母さんに呼ばれ、私はリビングへ向かった。