Amebaブログ「ハチみツ瓶詰めレター・ワンダーワールド」から続きです。

ガタガタガタとなる荷馬車。
私(アクア〕、荷馬車の手綱を握るスティック、マリアは、
静かにジーアスの村のある延々と続く道を眺めていた。

「マリア、ずっと前ばかり見てるね。
ボーとしてる。」

スティックは苦笑いをして私を見てきた。

「うん、まぁ。」

かく言う私も(アンデット)という言葉が頭から離れないでいる。

「夜暗くなって、しんみりしたくなる気持ちはわかるけど、もっと楽しくいきません?
周りは誰もいないでしょうに、はは!」

「そうでもないのよね。
気を抜いたりすると。」

マリアはスティックを見ようともせず
左手の人差し指だけを向けた。

ギョッとするスティック。
「な、何?俺の顔に何かついてるとでも?」

「別にー
今がチャンスじゃない。
言えばいいのに、鈍チン。」

マリアは私を見て苦笑する。
え?何?
私もわからない。

「どっちもどっちで
お花畑だから気楽なものだわ、はぁ。」

私とスティックはお互い顔を見て
キョトンとしていた。