完全に認められたわけじゃない。でも、一応は認めてくれた。それが、何よりも嬉しかった。

「雪兎!パス練しようぜ!」

話が終わった途端、彰矢はオレの手を引っ張る。さっきまでの覇気はすっかり息を潜めてる。

「彰矢、オレ先にドリンク用意してくる」

「え゛ぇ…俺もやる」

渋々と言ったような彰矢の顔に苦笑いする。

ほんとは早くボール蹴りたいくせに…。

「ドリンクくらい1人でやれる。彰矢は先に練習してろ」

「雪兎とやりたいんだ!さっさと終わらせる!!」

オレの手をつかんだかと思うと、グイグイ引っ張って連れていかれる。

そんな強引さがちょっとおかしくて笑ってしまうとかるーく睨まれた。