翌日…。

いやぁ、久々に怒られたなぁ…。青羽と直矢に怒られた昨日を思い出しかけて、頭を振る。

「ゆき!」

「ッあ、愛華…」

やべぇ、もう1人怖いのがいたの忘れてたッ!!

逃げ出そうと席を立ったけど、直後に首に腕を回される。と、同時に握られた右手にゾッとする。

「心配かけんじゃないわよ!!」

「いだだだッ!!?愛華ギブッギブギブ!!」

額に押し付けられた拳を捻りながら押し当てられる。頭に走る痛みに逃げ出そうとしても、それ以上の力で押し付けられて逃げれねぇ。

許してくれそうにない愛華にどうやって許してもらおうか必死に頭を回す。

「何だよあれ」

「リア充うぜぇ」

「白鳥さん、牽制してくるよねぇ」

「荻原くんかわいそー」

こそこそ聞こえて来た声に視線を向けると、教室の隅の方で冷たい視線をぶつけてくるクラスメイトがいた。