「モッテモテだな、荻原」
「キャプテン、ありがとうございました」
「あいつ強引なとこあるからな。なんかまた言ってきたら俺に言えよ」
「はい」
やっぱり、直矢に似てる…。
自然と笑うと、目を丸くされたけど、肩を叩いてくれた。
「ま、思うとこある奴もいるだろうけど、荻原を含めて1年、全員歓迎するぜ。これからよろしくな」
「「「ッはい!!」」」
返事をしたのはオレと彰矢、そしてくまの3人。
滝原と塩岡はなんとも言えない顔をしていた。…打ち解けるまでに時間かかるんだろうな。
それでも、オレは辞める気なんかねぇし、実力で見返す。それがオレのやり方だから…。
キャプテンから部活の予定表をもらったところで1年だけ解散になる。
多分、先輩たちの中でも話し合うため…。
キャプテンはああ言ってくれたけど、納得いかない人だっているよな。
サッカー部が1つだけならとにかく、ここには女子サッカー部がある。しかも、男子より成績を残してるのにも関わらず、女子が“男子”サッカー部に入部する。
冷やかしのように見えても仕方ねぇ。
本当はオレから話した方がいいとも思ったけど、ここで出しゃばるのはダメな気がした。

