「あ、葛城先輩!!」

「よぉ、久しぶりだな」

不意に耳に飛び込んできた声に思わず顔を上げる。

葛城さんに喜んで駆け寄っていく彰矢と塩岡。駆け寄りはしないものの、嬉しそうな顔をする1年の顔が見えた。

「荻原、久しぶりだな。五十嵐も」

「お久しぶりです」

「ちわっす!」

あぁそうか。葛城先輩と響先輩は面識があるのか。

って、3年の先輩が引退したあとに来るの初めてだな…。

「葛城さん!一緒に練習しましょうよ!」

「その前に、監督に話があるんだわ」

「なんです?」

改まってなんだ…?

思わず警戒する素振りを見せると、葛城さんは歩み寄ってきて腰に手を当てる。

「助っ人、まだ募集してるか?」

「…え、助っ人なってくれるんですか!?」

「3年大歓迎、なんだろ?」