「めっずらしいな。くまが自分から知らねぇやつのとこ行くなんて」
「ん?」
また増えた。今度はいかにもモテそうな爽やかイケメン。
オレの視線に気付くと、笑みを浮かべる。…直矢を見慣れてるからどうも思わねぇけど、なんか女子の歓声が上がりそ。
「荻原…だよな。俺は滝原豹馬。よろしく」
「荻原雪兎。よろしくな」
そしてそのまま座る滝原はコンビニのパンを手にする。
「雪兎昨日サッカー部行ったろ」
「見てたのか?」
「まぁな。同じ部活に入るやつは気になるだろ?」
「え?」
同じ部活に入るやつ?…ということは、滝原はサッカー部志望ってことか?
くまを見れば、無言で頷いてる。

