「背中!大丈夫か!?」

「土日休んだから大丈夫。でも完治したわけじゃねぇから、飛びついてくんなよ」

「あ、分かった。カバン持とうか?」

「そこまでじゃねぇよ」

気遣ってくれる彰矢に断って一緒に歩く。

若干歩くペースが遅くても、彰矢は何も言わなかった。

「なぁ、女子サッカー部どうなったか知ってるか?」

「っえ?あぁ…。雪兎蹴った人が退部処分になったのと、2軍の大会出場停止になったって」

「それ、先生からの発表?」

「いや、なんか2軍のキャプテンが先生に掛け合ったらしいよ。自分たちにその処分を下してくれって」

…あの人かな。3年の……。

「謝りに行かなきゃな」

「俺も行く!」

「彰矢は…いや、なんでもない」

関係なくはないよな。

彰矢は一瞬首を傾げたものの、すぐに笑みを浮かべた。