…呼ばれてる?

瞼が重たい。目を開けるのってこんなに大変だったっけ?

目に飛び込んできた光に慣れるのも、いつも以上にかかったように思う。

「…あ、お……ば」

「大丈夫?薬飲める?」

「…」

青羽、だよね。

視界が歪む。気持ち悪い…。

「ゆき、しっかりしろ」

「…」

口の中に入れられるナニカ。それが喉を下っていく。

目を開ける。青羽、だ…。

「あお、ば」

「おやすみ。ゆき」

瞼が重い。逆らえない。

意識が遠のいていくのに抗えず、再び目を閉じた。